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さなぎダンス

劇団態変の本拠であるメタモルホールで、2012年7月からスタートした、ダンス公演企画です。障がいを持った身体/持たない身体が、等価にしのぎを削る、稀有な空間として、回を重ねるごとに、大きく変態(メタモルフォーゼ)を遂げるでしょう。

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さなぎダンス13無事終了しました

松倉祐希「夜夜中」
「夜夜中」は「夜中」を強めていう語です。「よるよなか」と読みます。
暗くなると、心地よさ・自在さを感じ、焦慮・恐怖を感じます。その間で、1人でただ行ったり来たりしました。闇によって引き起こされる行動や情動はどれもたいして意味がないのです。それでも毎日夜が来て、無意識のうちに同じことを繰り返しているのが私です。
今日は無事に『さなぎダンス#13』の上演を迎えることができて嬉しいです。本日はお越しくださり本当にありがとうございます。

池田勇人『みじんこの唄』 
監修:金滿里
「みじんこ」のような微生物。生まれるところから帰っていくところまで。
そんな想いで、作品づくりをしてきました、
今回の作品づくりの難しさは、「みじんこ」のようにどう振る舞えばいいのか? 葛藤の日々でした。そして日々の生活の中で培われてきた「自分自身を偽る、身体の癖」。それを修正していくこと。
自分の身体特性の嫌いな部分、ある種、見せたくない部分。そこを掘り下げて考え、演じるということは本当に難しかったです。
しかし、稽古を重ねていく内に、今まで味わったことのない身体の解放感を感じられるようになりました。
言葉や文章では伝えにくいのですが、ときどき身体が勝手に喜怒哀楽の表情を出すことがあり、それは「身体自体が解放されているのだ」と実感できたのです。ここが自分の中でも面白く、楽しくなってきました。
さて、今回の見どころは「みじんこ」。どちらかというと人間に好かれることは少ないと思います。「微生物ですやん…」僕もそう思います。しかし彼らの生命力は凄いと思うし、貴重だと思います。彼らを食らい生きていく魚なんていっぱいいるわけで、連鎖の極小の部分が、実は極大に繋がっていくダイナミズムを感じます。
小さな小さな生命体の中にも壮大な宇宙があり、果てしない空間へと繋がっています。
宇宙から生まれる命、そして帰る命、とても神秘的だと思います。
お客様ひとりひとりと、この特別な時間と空間を体感できたら嬉しく思います。

栗棟一惠子+MITEI NARICO
『地中の夢 〜2022 Metamor Hall〜』


飛び立つ日への
  準備を進める「さなぎ」

ならば
 生の終わりへ向けて
   ゆっくりと歩を進める
      私の身体も また 
   
「さなぎ」という名にふさわしい

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さなぎダンス#9を終えました

遠藤僚之介
Coney

地案
泣く骨

下村雅哉+小泉ゆうすけ(劇団態変)
伯山正孝(ディジュリドゥ)
監修:金滿里
ホヤの実態

主催:ダンスの時間プロジェクト
協力:劇団態変 メタモルホール

照明:阪上英里子 音響:金 里馬
企画:上念省三
 
本日はご来場ありがとうございます。3つの作品、存分にお楽しみください。
さて、今、10日の午前2時過ぎの段階で、決まっていないことがあって、それは、地案さんが白塗りをするかどうかということで、それによっては上演順を変えなければいけないかもしれません。こういうスリルというか、不確定要素は、結構楽しいものです。
舞踏の、ということではなく、日本の伝統としての「白塗り」は、常の場合でないこと、神であること、感情をあらわにしないため、特権階級であることを示すため、といった意味があるとされているようです。
今回どちらになるかわかりませんが、いずれにせよ、白く塗るか塗らないかを熟慮したうえでの選択である、ということは貴重なことだと思っています。


ホヤは成長過程で形態を変える「変態」(metamorphose)をする生物で、岩場に定着してゆらゆらと一生を送るため、使わない脳を自分で消化してしまう、というショッキングな生態を持っています。現在に安住して考えることを置き去りに自分の脳みそを退化させていく、ということから、現代の民衆の置かれたありさまの象徴などとも言われているそうです。
ディジュリドゥは、オーストラリア大陸の先住民アボリジニによる、世界最古の管楽器です。唇を振動させる楽器なので、その意味では、金管楽器と同じ原理をもっています。循環呼吸(サーキュラーブリージング)で、息継ぎの切れ目なく演奏するのが特徴とされています。

※はくさんまさたか
そのむかし、うっかりディジュリドゥに出会い道を踏みはずす。その後、大道芸人と現代美術作家、そして舞踏家に拾われてケモノ道へ。
音語りユニット「ちょうちん&ひるあんどん一座」特殊工作担当。変な楽器作りに腐心する。
杉浦流掃除機術見習い。

 遠藤さんは、若手男性ダンサーの中で、彗星のようなポジションにいる人なのではないかと思います。そういえば、彼をこの公演に誘ったのも、たまたま同時に観に来ていた小規模なダンス公演の客席での雑談からでした。ずいぶん前からお願いしていたので、やっとこの日が来たという思いです。「イワダヌキ」を空想して描いた絵を募集したいと思う日々でした。

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さなぎダンス#6の記録

斉藤綾子

Alice in Wonderland



斉藤さんの作品は、「 9 cells」という10人のダンサーで構成された作品からピックアップされたソロ作品です。「不思議の国のアリス」のどこかのシーンも思い浮かぶかもしれません。「箱入り娘」…というのは半ば冗談ですが、箱のもつ様々な意味、機能を考えながら、お楽しみいただけるものと思います。
 

足一



(たすいち)『緩やかに死んでいく為の方法論』


原案・イラスト:渋谷紘明振付・演出:井上大輔


出演:かえる,井上大輔協力:渋谷美


ご覧いただくまえに、振付の井上さんのコメントを読んでおいていただきましょう。演劇と舞踊の狭間のようなところを追求している人たちです。


ある少女の祖父が病気で亡くなりました。祖父は妻と別れてしまっいたこともあり、孫である少女も、


祖父がなにをしているかなどにあまり詳しくありませんでした。亡くなって、遺品整理のために祖父の部屋に訪れたとき、


大量の、祖父が残した誰も知らない絵がありました。


----


ここまでが現実にあった話です。そして、私は少女(友人)から少しお話を聞いて、遺品のイラストも借りて、考えてみました。


妻とわかれてからずっと絵を描いていたその祖父のことを。そして、私はもうなくなっているその人に会いたいと思ってしまいました。
なぜ絵を描き続けたのか、つらかったのか、楽しかったのか、聞くために。


でも、それができなかったので、この作品が生まれました。 遺品と、少しだけのお話から私がみた、


「ある男の生き様(そして死に様)」のお話です。


どう生きて、どう死ぬのか。 私がみた渋谷紘明さんを、どうか一緒にみてください。
 


植木智+下村雅哉(劇団態変)



『闇夜の狩り』

作品にこんな言葉が寄せられています。おそらく今この、なんともやるせなく悔しい時代を意識せざるを得ない作品に仕上がっているのではないかと思います。

漆黒に、猛るモノ在り。


戦士と成り、獣と成り、魔物と成り…。


生存の為、私怨の為、義憤の為、狩る。


闘いの術を知らずとも、この本能たる身体が憶えている。


狩りを楽しみ、狩りを恐れ、狩りに生きる。



現代のダンスは、いろいろです。よくぼくは、テクニック(技術)をX軸、コンセプト(発想)をY軸にとった座標を書いてみて、その中に自分が試みようとしている表現を置いてみたり、あるいは観客ならいま観た作品を置いてみたりしたら、一応の整理がつくんじゃないかしらん、と言います。あるいは他の軸もありうるかもしれません。容姿や衣裳だって重要なポイントかもしれません。もちろん、分類するのが必ずしもいいとは限りませんが。。。そのように座標にポイントすることによって、できれば、自分が思いも寄らなかった傾向の作品を面白がることができるのだな、ということを発見できればいいなと思うのです。テクニックがなきゃね…と思い込んでいた人が、今のはどう見てもテクニックはいまいちだけど、何かよかったよな…というような。さて、今日、すばらしい出会いがありますように。(上念省三)

公演のレビューは、「イマージュ」61号に掲載しています。
ぜひお読みください。
ご購読は、こちらから。


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さなぎダンス#7盛況のうちに終了しました

2015年8月29・30日、さなぎダンス#7、おかげさまで毎回ほぼ満席のお客様にご来場いただき、盛況裡に、充実した公演となりました。

個々の作品のレビューは、9月末発行予定の「イマージュ」63号に掲載されます。ぜひお読みください。

「イマージュ」の購読お申し込みは、こちらから。

下村雅哉と上月陽平、二人の劇団態変メンバーによる「対峙の先」(監修・金滿里)

長尾奈美の構成・振付による「秘めた想い…」。本多由佳里、庄波樹と長尾という二人の女性と一人の男性による作品



drival effectの「witness me」。正木悠太の構成・振付で、正木は出演せず、ダンサーとして森本萌黄、KENTという二人の男女を配したもの

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さなぎダンス#4 おかげさまで無事終了

さなぎダンス#4、おかげさまで、毎回ほぼ満席のお客様にお越しいただき、無事終了することができました。
 ありがとうございました。

 今回は特に、態変的身体と非態変的身体との境界がなくなり、3つの舞踊作品を堪能した!という充実感に満ちた、すばらしい公演だったと思います。
 詳しくは次号「イマージュ」に、上念のレビューが掲載される予定ですので、そちらをお読みください。



写真は、藤井泉、上月陽平、井澤祐司。

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